NPOで働くことに興味があっても、適切なスキルを築けるのか?民間企業でのキャリア形成とどう違うのか?不安ですよね?
どんなキャリアを形成するにしても、いかに適正な収入を得られるか?の観点は重要視する方は多いかと思いますが、その観点をどう満たせるのか?に言及しつつ、NPOキャリア10年以上、複数の会社を経営している立場から、NPOで働く(キャリア形成をする)メリットをご紹介します。
キャリアに差別化を図り独自性を加えることができる
NPOでキャリア形成をする一番のメリットは、キャリアに差別化を図り、独自性を加えることができる。です。
自分のキャリアとNPOキャリアをかけ合わせをすることで、キャリアに希少性が生まれ、仕事をもらいやすくなったり、初めての人にお会いする時に注目が得られやすくなる場合があります。
例えば、WEBデザイン関係のスキルを持っている方が独立を考えている場合、同様スキルを持っている人はたくさん存在しています。
しかし、WEBデザインのスキルを持っていて、かつ、子どもの虐待予防に貢献する分野のNPOでのキャリア経験がある人、となると、絶対数が一気に少なくなり、レア度が増えることになります。
そのような形で、自身のキャリアに独自性を加えることができるので、「WEBデザイナーはたくさん存在するが、NPOの経験がある点がユニークだからこの人に仕事をお願いしよう」と思われるシーンを増やせる可能性を高めることができるは、メリットであると思われます。
小さな法人を経営するスキルを実践できる
NPOで働く場合は、小さな法人を経営する上での様々なスキルを実践する機会に恵まれることができるので、一気にスキルを高めたり、実績をつくることが可能になります。
私の経験をお伝えすると、私は新卒で法人営業の会社に約8年間勤務し、その後、NPO業界に飛び込み同然で働き始めるというキャリアを形成しています。
当時は、対個人向けのキャリア経験は0だったのですが、NPOで従事することを機に対個人向けのキャリアを学べる状況になりました。
そこで、寄付事業の立ち上げを経験し、対個人向けのマーケティングやCRMの基礎を学ぶことができ、独立を果たしています。
独立前に趣味の釣りを活かして副業で釣りガイドを初め、その事業を大きくすることができ、やがて法人化することを実現できているのですが、NPOで働いた経験が非常に役立ち、法人化を達成することが実現できたと言っても過言ではありません。
- 釣りガイドのサイトを作る時にNPOのホームページをそのまま参考にしてサイトを作った
- 寄付集めで必要なノウハウをそのまま活かして、釣りガイドを利用したいお客さんの集客が実践できた
- 1度利用してくれたお客さんをどうやって事務的に管理し、継続して関係性を構築すればよいか?(=CRMに関する知識)を、NPOで使っていたセールスフォースを基に釣りガイド業でも実践できた
以上のように、NPOでのキャリア形成することで、いつの間にか、小さな会社を経営するのに必要なスキルを身につけることができることに成功したのですが、どんなNPOで働く場合であっても、NPOのキャリアを活かして、自分で小さな会社を経営するのに必要なスキルや経験を積むことは、十分可能だと考えています。
ITスキルを高める機会を得られるようになる
NPOで働く場合、民間企業だと有償で便利だけど使う機会がないITサービスを利用する機会に恵まれることができるので、NPOでITサービスを実際に触ってみる機会を得ることで、自身のスキルを高める機会を創出することが可能です。
- セールスフォース
- キントーン
- sansan
- スラック
- ワードプレスのプラグイン
- ロボットペイメントやアナザーレーン(決済サービス)
等、民間企業でも広く導入されているITサービスがNPOであれば、格安利用できるため、様々なNPOで上記のサービスを導入していることが多いので、NPOで働くとそういったサービスを実践する機会を得られやすい傾向があります。
大切なのは、ITサービスを単に知っているのではなく、実践できる経験が得られる事です。
キントーンの便利さは、ググって見れば様々な媒体で紹介がされているため誰でも入手ができますが、実際にキントーンを活用して法人の課題を解決する経験を持ったことがある人がどれくらいいるか?となると、一気に絶対数が少なくなります。
ですので、キントーンの実戦経験を武器に、フリーランスで仕事を得たり、小さな会社の経営を起動に載せたり、転職活動に役立てたりすることが可能になります。
限られた経営資源で生産性を最大化するノウハウを身につけることができる
NPOでの経営は、民間企業で経営するよりも、生産性が求められるため、NPO経営に役立つスキル、ノウハウを身につけることができれば、民間企業にとって非常に魅力的なスキルを身につけることができるようになります。
生産性を高める必要性は、NPOは企業よりもはるかに強く、NPOを運営者に求められています。
なぜならば、受益者と支援者、異なる属性を扱わないと事業がスケールしない法人格だからです。
詳しくは、LINEに登録して無料特典を受け取ってもらえらたら、動画やPDFを無料で入手できますのでご参考ください。
人口減少局面の日本において、人手が足りない、生産性をあげないといけないこと、どんな法人であれ、今後ますます需要が伸びてくる分野です。
NPOで生産性を最大化するノウハウを身につけることで、NPOだけでなく様々な立場で仕事を得ることは十分可能になります。
上記の証左として私の現在のキャリアを紹介します。
- NPO(日本こども支援協会)での事務局長(経営全般業務を幅広く担当)
- 複数NPOでのコンサルティング
- 釣りライフサポート合同会社の代表(EC事業と釣りガイド業を兼務)
- 奏ワークス株式会社の代表(個人向け研修事業と法人向けDX事業を兼務)
上記のキャリア形成の土台となるスキル、ノウハウはNPOで身につけたことが土台になっていると言っても過言ではありません。
NPOでキャリア形成をする上での注意点|適切収入が得られるための計画を定める
これまでNPOキャリア形成のメリットを記載してきましたが、自身の収入アップを目的にNPOでのキャリア形成を考えているようであれば簡単ではなく、
- どんなスキルを高めるべきかを明確にする
- 時間がかかる前提で実績を積み上げるスタンスで関わる
そういったことを意識しながらキャリアを形成する必要があります。
以下で詳細について、ご紹介していきます。
資格を取得しただけでは実績が残せない
NPOでキャリア形成する上での代表的な資格として、日本ファンドレイジング協会さんが運営されているファンドレイザーの資格を取得することを考える方は多いかと思いますが、資格を取得しただけでは、十分な実績を積むことが非常に難しいのが実情です。なぜ、資格取得だけで、十分な実績=NPOに寄付を集める事に貢献することが難しいか、その理由をご紹介します。
それは、寄付というある種のサービスの性質が関係しています。
- 寄付にはカタチがない(メリットが伝わりにくい)
- 寄付をしたことで寄付者には直接的なメリットが得られない
- 季節的に需要が高まることはほとんどない
寄付を1つのサービスと考えた場合、上記のような特徴があるのですが、このような特徴があるサービスは、どんな法人格で運営するか、誰が寄付集めを推進するかは関係なく、実績を積み上げるのは非常にハードルが高くなります。
例えば、一般的なサービス、商材であれば、寒くなったら防寒着が売れるように、季節需要があったり、寒さが防げるという買い手に直接的なメリットがあったり、商品として存在するので分かりやすく、WEBサイト等を通じて販売し売上を確保し、増収に貢献したら、働き手の報酬につながるようなことは実現しやすいかと思います。
寄付という特殊なサービスで実績を上げるためには、知識、経験、一定量の経験を積まないと、一般商材と比べて再現性高く実績があげにくいという点は、キャリア形成をする上で注意が必要です。
NPOは労働集約型業務に従事する割合が高く意識しないと生産性向上スキルは身につかない
NPOは、行政や企業が助けてくれず困っているという個人に対してサービスを提供しているNPOの割合が高く、どうしても労働集約型で事業を展開することが多い法人格になります。
よほど意識しないと、労働集約型の業務を提供することのみに従事した結果、ITで生産性を高めるような業務に従事することができない可能性も高くなります。
ほとんどのNPOが、ITで生産性を高めることの重要性を認識しつつも、
- 現場業務の対応に追われて形にできない
- 仕組みが作れる人材も予算もない
- どのように形にすべきかのイメージが湧かない
様々な理由で、IT化で生産性を高めることを実践できているNPOが少ないのが実情です。
NPOにITで生産性を高める仕組みを導入、定着させること自体のハードルが高いことを理解しながら、どうやったら生産性を高める業務に従事できるか?ということを意図しないと、自身が望むスキル、ノウハウを身につける機会自体が得られない可能性があることを覚えておいてください。
NPOでのキャリア形成で収入と適正スキルを身につけることはまだまだ十分可能
以上、NPOでのキャリア形成をすることのメリットを、様々な観点でご紹介してきましたが、年収数倍を実現した私自身の経験に基づき、やり方次第でNPOでのキャリアを活かして、自身が望む生き方、働き方を実践することを十分可能だと確信しています。
NPOでのキャリア形成のコツやポイントをこれからもどんどん発信していきますのでぜひお楽しみに。
NPOでのキャリア形成に役立つ情報を見逃したくない方は、奏ワークスのライン登録をぜひよろしくお願いいたします。